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2005年4月25日

ウィルスバスターの障害の原因

カテゴリー: [ソフトウェア]

ウィルスバスバーの障害について続報がでてきていますが,結局原因は検索エンジンの不具合と,テストの人為的ミスということのようです.

メディア・JRなどLAN障害、ウイルス対策で不具合 (セキュリティホール memo)

原因は二重のミスで,

1.WindowsXP SP2 でのテストが行われなかったこと.
2.テスト時の検索エンジン本体のバージョンの問題で,古いバージョンを使ったテストをしてしまったこと.そのため,新機能である Ultra Protect の圧縮・解凍に関する部分のテストが行われなかった.

ということだそうです.

ちょっと,あり得ない,というかあってはいけない状況です.

技術的な原因は,UltraProtect で圧縮されているか判定する部分で,ある条件がそろったファイルを判定しようとすると無限ループになる,ということだそうです.

【会見速報】「トレンドのリソースを100%使い対処」,ネギCFOが大規模障害を陳謝 : IT Pro ニュース

なぜパターンファイルだけで無限ループに陥るのか謎だったのですが,どうやら,まずUltra Protect に対応させるための検索エンジンの更新が 1月24日にあり,その後,4月23日にその機能を使ったパターンファイル 2.594.00 を公開したとき,問題が表面化したということです.つまり,パターンファイルが引き金になって,検索エンジンに眠っていたバグが表にでてきたということでしょう.
古い検索エンジンでテストしていたから,新機能は使われず,問題が表面化しないという事態になったというわけです.

Windows XP SP2 で問題が起きるわけは,Windows XP SP2 には,判定で引っかかるファイルが多いからだそうです.

ウィルスバスターは,デフォルトの設定でパターンファイルのみならず検索エンジン等のプログラム本体も自動更新されるようになっています(再起動が必要ですが).今では,いろんなアプリケーションで当たり前となった自動更新ですが,一歩間違えばどういうことになるのか,そのいい実例となるでしょうね.
今回,間違えたのは一歩どころじゃない気がしますが...

この手の障害は,ウィルス対策ソフトでなくてもあり得るわけです.自動更新と不十分なテストがくみ合わさったら,これほど強力な爆弾はないでしょうね.情報技術が社会の重要な部分を支えるようになっている現代,ソフトウェアベンダーにはもっと大きな責任が問われるようになるんでしょうね.


投稿者 shingo : 2005年4月25日 14:23

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